まさおの脳みそ

ぼくの脳みそ

女性不可侵信仰

 いつもお世話になっております。

 表題の件について、書いていこうと思っております、何卒宜しくお願いいたします。

  

 昨日、京都の舞鶴市にて開催されている大相撲巡業で、市長が挨拶する際に、急病で倒れてしまい、その際に女性が土俵の上に上がり、市長に対し心臓マッサージ等の応急処置を行いました。その際に、行事がアナウンスで【女性は幕下におりて下さい。】と何度もアナウンスした。という旨のニュースがありました。

 

mainichi.jp

 命以上に大切な物は無いのに、なんて言いぐさだ。

 動画を見たけれど、まともに動けているのは応急対応した女性達だけじゃないか。

 と言う感想が、僕の観測しているる範囲内では主立ったものですが、完全にこれに関しては同意です。なんでそんなアナウンスするんだよ。せめて消防士や警察官と完全に応急対応引き継ぎしてからだろ。というのが僕の意見です。

 そんで

www.asahi.com

 みたいな記事もあって、相撲業界クソだなあ。となっているわけですね。

 これに関しては本当にクソですが、ちょっと個人的に他の人とは異なる感想をもってしまったりしたんでそれを書いていきます。

 

 まず土俵についてですが。

土俵 - Wikipedia

 でみてもらえると解るんですが、女人禁制というテイになっているようです。それの由来すら、ウィキペディアでも曖昧のようですが・・・。

 実質問題、昨今の大相撲では、女人禁制になっていて、奨励のトロフィー等を贈与する事すら、ままならない環境であったようです。

utuyoiro.net

 これも解りやすい記事かもね。

 大相撲が、日本において特別な存在であるのは、神との関係性がある(神事的側面)と言うところも大いにあるのでは無いでしょうか。横綱も、神の依り代としての証の位であったりするので、厳かに、しきたりを守ってきたんだろうなあ。と感じます。

 ここで、話がずれますが、僕は一時期トンネルを作っている人達に関わる機会がありました。

 トンネル作業は危険きわまりなく、所謂完全に健常な状態で退職出来ない人が珍しくない世界です。これ程、安全技術が伸びている昨今ですら、完全に安全な施工が出来る未来が、僕には想像できません。

 そんな環境ですし、対自然の業務である事もあり、神頼みでは無いですが、山の神さまと言う存在は、切っても切り離せない存在で、必ず事務所には神棚がありますし、年に数度は関係者クラスの人間ですら、山の神様に安全を祈願しに向かいます。

 文字通り命をかけて隧道を掘っていた先人達から、連綿と続くこれらの事柄は、実際に体験すると、これは絶やしてはならないな。と感じます。

 前振りが長かったですが、それほどの重要な要素である神ですが、山の神は一般的に女の神様だとされています。その為、女性が作業場に立ち入ると、山の神様が嫉妬したり、恒常と異なってしまい、事故や災害が起こりやすくなる。と言われてきたようです。

 勿論、昨今は現場の工事長クラスの人間が女性である事があったり、何らかの公的なイベントの際に女性が立ち入る事はありますので、完全な女性不可侵ではありません。

しかし、こういう考えが、少しだけ関わった僕にすらも伝わってくる程度には、そう言った信仰は存在しますし、トンネルを掘る事の根幹に少し触れていたりするのです。

 トンネル現場は、今回の大相撲の土俵のように、周りの人間からすると、迷信的なものとしてとらえられる場所の様に思います。が、実際に関わっていた人間からすると、連綿と繋がる歴史があり、中の人たちも、性で区切ってはいけない事も承知はしているが、どうしても興業の根幹に根付いているなにかを振り払えない事はあるのかな。と感じました。(自分ひとりの決裁権で、先駆者が守ってきた物を崩す事は出来ない/難しい。)

 という、身近にも、女性不可侵であった空間と、そう言う文化を体験していたので、ちょっとしたためてみた次第です。(トンネル現場は危なすぎる為、女性・子供が入ってこないような環境を作る。と言う考えも、この話には無関係だと僕には思えません。作業員さん、本当に凄いです。)

 

 とは言え、人の命は、上記のような慣習より重いと感じていますし。今回の応急処置をした女性方が、どう考えても是なので、今回は本当に完全に大相撲の仕切っている方々が悪いし、ずさんであったなあ。と感じます。

 女性不可侵を守りたいのであれば、あの場であの女性の方々より、素早く適正に動ける人間を配置しておくべきです。それが出来ていないのに、今回の対応は本当にクズい。先駆者からの想いを守り、後世に伝えるのであれば、トラブルが絶対に起きないよう最善を尽くすべきだ、と私は感じました。